2012/11/21

即時停戦と対話を祈って

2012年11月14日、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区空爆に端を発した紛争は、現在も刻一刻と激しさを増しています。
ガザでは連日、イスラエル国防軍からの攻撃によって建物が吹き飛び、人々の怒号と救命への努力が続いています。またイスラエルでも、最大の都市テル・アビブにおいて空襲警報が鳴り響き、実際にロケットが着弾しました。

市民を巻き込む暴力の応酬に、私達JIPSCは怒りと無力感を噛み締めています。

当学生会議は200名近くのイスラエル・パレスチナ、そして日本の学生の交流活動を行ってきました。
あるイスラエル人の参加者は、「わたしにはイスラエル軍に徴集される義務があるが、応じるつもりなど全くない。わたしはわたしの良心に従い、兵役の義務に抵抗する」と述べました。
また、パレスチナ人の参加者は「この戦いは誰にとっても得にならない。得をするとすれば一部の政治家だけ。彼らがこの戦争が馬鹿げていると気付くことを祈る」と述べました。
私たちのメンバーだけでなく、当地には武力による相手の撃滅ではなく、対話を通じての共生を望む人々がたくさんいます。

私達は「イスラエル・パレスチナ紛争」が、どちらか一方が悪い・正しいという単純なものではないと考えています。イスラエルの軍事力が圧倒的であり、パレスチナの抵抗が絶望と表裏をなすものであることは事実です。しかし、私達はこの戦闘をどちらか一方の側からみるのではなく、双方の視点と文脈から考えることを方針としてきました。イスラエル人が感じる「テロ」や「ロケット」の恐怖にも、パレスチナ人が感じる「空爆」や「アパルトヘイト」への憤りにも直に触れ、対話を重ねることで相互理解を育んできました。

「いま、わたしたちには何ができるのか」

私達JIPSCでは今回の事件を受けたうえで、「何ができるのか」を考え、議論し、公開していきます。イスラエル・パレスチナの人々の生の声も発信してゆきます。どうかご理解とご支援のほどをよろしくお願いいたします。

対話でしか、道は開けないと信じて。

1 件のコメント:

  1. テル・アビブで暮らすイスラエルの学生会議参加者は「いくつかの爆音が聞こえた。サイレンにはもう慣れた」と言っています。同じく、テル・アビブで暮らすあるパレスチナ人の参加者は「同じパレスチナ人に殺されそうになるなんて、まったくどうなってんだか」とこぼしていました。このような生の声、対話への努力、JIPSCのオピニオンもろもろを、今後も発信してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

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